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スミソニアン航空宇宙博物館に月面探査ローバー「SORATO」を寄贈

2019年10月23日

2024年開業予定の新施設 “Future of Spaceflight” で展示予定

株式会社ispace(本社:東京都港区、代表取締役:袴田武史)は、スミソニアン航空宇宙博物館に、史上初の民間月面探査レースGoogle Lunar XPRIZEのために開発した月面探査ローバー「SORATO」のフライトモデルを寄贈致します。本寄贈に伴い、2019年10月23日、アメリカ・ワシントンで開催されているIAC(International Astronautical Conference )2019会場内で、スミソニアン航空宇宙博物館と共同で寄贈式典を実施致しました。

月面探査ローバー「SORATO」は、重量わずか4kgと当時で最も小型軽量な惑星探査ローバーです。重量とコストを削減するために民生品を活用し、月面の不整地を走破できる4輪駆動、360度の視野を持つカメラで静止画と動画の撮影など月面探査ミッションを達成できる能力を持っています。

ispaceはGoogle Lunar XPRIZEに参加する日本チームHAKUTOとして、およそ8年の歳月をかけ月面探査ローバー「SORATO」を完成させました。残念ながらGoogle Lunar XPRIZEのレース期間中に打ち上げを行うことは叶いませんでしたが、ローバーの開発を完遂した結果、2015年の中間賞受賞、2017年のファイナリスト5チーム選出、100億円を超える資金調達とその後の月輸送サービスの事業化により、現在のHAKUTO-Rプログラムへと道をつなぐことができました。

宇宙産業における新しい可能性を切り開いたこと、そして民間の月探査への関心を高めたことなどがスミソニアン航空宇宙博物館に評価され、今回の寄贈に至りました。

2017年にスミソニアン航空宇宙博物館は、2024年を目標とした施設改修の一環として、民間の宇宙産業に焦点を当てた新しい展示施設 “Future of Spaceflight” の開業を発表しており、「SORATO」は改修完了後にこの施設にて展示される予定です。

■株式会社ispace ファウンダー&代表取締役 袴田武史

「スミソニアン航空宇宙博物館に、月面探査ローバーを寄贈できることを非常に嬉しく思います。残念ながらGoogle Lunar XPRIZEは勝者なくレースが終了しましたが、民間の宇宙産業、特に月探査を大きく前進させ、世界に新たな可能性を示しました。現在スミソニアン航空博物館に展示されている民間初の弾道宇宙飛行を実現したSpaceShipOneは、私がispaceを創業した大きなモチベーションとなりました。このSpaceShipOneのように、私たちが開発したSORATOが民間宇宙開発の可能性を広げた多くの中の一歩として認知され、博物館を訪れる未来を担う次世代の若者の夢を目指すきっかけや原動力となってくれれば嬉しいです」

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