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ispace、米国拠点における新Chief Executive Officer就任を発表

2023年6月15日

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、元米航空宇宙局(NASA)宇宙飛行士であり、米空軍大佐のロナルド・ギャレン氏(Ronald J. Garan Jr.)が新たに当社米国子会社であるispace technologies U.S., inc. (以下ispace U.S.) のCEOに就任したことをお知らせいたします。

ispace代表取締役CEO & Founder 袴田武史とispace U.S. 新CEO ロナルド・ギャレン

新たにispace U.S. CEOに就任するギャレン氏は、米国ニューヨーク州立大学オニオンタ校にてビジネス経済学の学士号を取得後、エンブリー・リドル航空大学で航空科学修士号、およびフロリダ大学で航空宇宙工学の修士号を取得しました。

2000年7月に米国の宇宙飛行士に選抜されNASAへ入局の後、2008年、日本実験棟「きぼう」の国際宇宙ステーション(ISS)への輸送と組立を行ったSTS-124スペースシャトル・ミッションで初の宇宙飛行を行いました。その後2011年には第27次・28次の長期滞在クルーとしてISSに滞在し、通算178日以上の宇宙滞在記録及び、4度の宇宙遊泳を通じた27時間以上の船外活動記録を持っています。NASA入局前は、米空軍のF-16戦闘機パイロット及びテストパイロットとして、30種類以上の機種による通算5,000時間以上の飛行記録を持っています。

米空軍及び宇宙飛行士の経歴と並行して、シリアル・アントレプレナーでもあるギャレン氏はこれまでに複数の営利/非営利企業の創立と経営に携わると共に、直近ではアリゾナ州にある営利宇宙企業のプレジデントとして成長期を牽引する重要な役割を担いました。

ispace U.S. はコロラド州デンバーに所在し、現在、総勢60名超の米国籍スタッフを中心として、2025年予定であるミッション3の打上に向けてシリーズ2ランダーの開発を進めています。本ミッション3は、ispace U.S.がTeam Draperの一員として、NASAの商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services)の下NASAペイロードの月面及び月周回軌道への輸送を計画する極めて重要なミッションでもあります。ispaceはギャレン氏の豊富な経験値と強力なリーダーシップ、またシスルナ経済圏構築への強い共感の下、着実に米国での事業展開を進めて参ります。

        株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田 武史のコメント

「ispace U.S.の新CEOとしてロンを迎えることができ、大変嬉しく思っています。ロンは私たちが提唱するシスルナ経済圏構築のビジョンに共感しており、地球上でのより豊かな人類の生活を維持するためには経済圏の健全な発展が必要だと強く信じています。また、宇宙飛行士としての経歴により、卓越したリーダーシップ能力ばかりでなく、素晴らしい人間性と品格を持ち合わせた人物と感じております。」

        ispace U.S. CEO ロナルド・ギャレンのコメント 

「ispaceの一員となることができて光栄です。月は、太陽系やその先への探査を拡大させるだけではなく、地球上での私たちの暮らしをより良いものとするための鍵を握っています。私はこの素晴らしい国際的なチームとともに、月にインフラを構築し、すべての人の利益のために、人類が月で生活圏を築ける日が来ることを楽しみにしています。」

当社は米国に新CEOを迎え、新たな経営体制の下、継続するミッションの実現に向け一層邁進して参ります。引き続き、皆さまの温かいご支援を何卒宜しくお願いいたします。

ispace代表取締役CEO & Founder 袴田武史、ispace U.S. 新CEO ロナルド・ギャレンを囲むispace U.S.オフィス社員

■ 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在200名以上のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営していました。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。

SpaceXのFalcon 9を使用し、2022年12月11日にミッション1のランダーの打ち上げを完了し、2024年iにミッション2の打ち上げを行う予定です。ミッション1の目的は、ランダーの設計及び技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証及び強化です。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされます。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画です。

ispace technologies U.S., inc. は、2025年iiに月の裏側に着陸予定のNASAのCLPS(Commercial Lunar Payload Services)プログラムに選出されたドレイパー研究所のチームの一員です。ispaceとispace EUROPE S.A. (ispace Europe) は2020年12月に、NASAから月面で採取した月のレゴリスの販売に関する商取引プログラムの契約を獲得しました。

 

[i] 2023年6月時点の想定

[ii] 2023年6月時点の想定

 

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