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ispace U.S. 、Rhea Space Activity 社とペイロード輸送サービス契約を締結

2024年3月8日

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、当社US法人であるispace technologies U.S., inc. (以下ispace U.S.)と、米国のRhea Space Activity (以下RSA社)との間で、ペイロード輸送サービス契約を締結しましたことをお知らせいたします。

ispace U.S.は、Team Draperの一員としてアメリカ航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス(CLPS: Commercial Lunar Payload Services)のタスクオーダーCP-12に採択されており、ミッション3においてNASAのペイロードを月へ輸送する計画です。この際、APEX1.0ランダー(月着陸船)が月周回軌道に輸送する通信衛星に、RSA社の開発する自律航法誘導制御機器「Jervis Autonomy Module (以下JAM)」を搭載することで、JAM開発試験における重要な役割を担うことを計画しています。

左から:ispace取締役&CFO 野﨑順平、RSA社GNCエンジニア Josh Baumann氏、RSA社CFO Samuel Lee氏 、ispace U.S. CEO Ronald J. Garan Jr.、ispace代表取締役CEO&Founder 袴田武史

RSA社が開発するJAMは、NASAのTechFlightsプログラムにも採択されており、地球の地上局や人工衛星との通信ではなく、天体の画像から宇宙空間における軌道を決定することで、宇宙機を自律的に誘導制御することを可能にします。JAMは、月、惑星、彗星、小惑星、その他の衛星の写真を12時間ごとに数枚撮影することで、宇宙空間における宇宙機の位置を把握し、正確な自立航行を続けることができる技術です。

本契約に基づき、ispace U.S.はRSA社のJAMを搭載した通信衛星2基をAPEX1.0ランダーにより月周回軌道上に輸送します。ispace U.S.はTeam Draperの一員としてアメリカ航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス(CLPS: Commercial Lunar Payload Services)のタスクオーダーCP-12に採択され、2026年[i]にNASAによる複数の科学的ペイロードを、月の裏側、南極付近に位置するSchrödinger Basin(シュレーディンガー盆地)へ輸送することを計画しています。月面に輸送される複数の科学的ペイロードは月の地震活動や熱流、磁場等を測定し、月面環境の調査を行う計画です。月の裏側の着陸地点と地球との通信確立を担う2機の通信衛星を円滑に運用するために、RSA社のJAMが活用される予定です。

※本契約は2023年9月28日に適時開示させて頂いた内容に基づき、一部の契約は同年10月中に締結されておりますが、その後一部搭載重量の増加などの変更が生じたことから、改めての契約締結が発生しましたので、今般お知らせするものです。

● ispace U.S. CEO Ronald J. Garan Jr. コメント

「今後ispace U.S.で予定されている複数のミッションに先駆けて、ペイロード輸送サービスの最初の民間顧客としてRSA社との取り組みを発表できることを嬉しく思います。将来のミッションで更に多くの商業的ペイロードの輸送を担い、米国における月産業拡大に貢献できることを楽しみにしています。」

● Rhea Space Activity, Inc. Astrophysicist and CEO Shawn Usman コメント

「ispace U.S.により、RSA社が開発するJAMが月周回軌道へ航行することを大変嬉しく思います。JAMは、NASAのDeep Space Networkから100%独立した航法技術によって、深宇宙や月探査ミッションにおいて宇宙機が自律的に希望する軌道を維持することを可能にします。Deep Space Networkは、深宇宙ミッションへの参入に大きな財政的障壁となっています。JAMは深宇宙へのアクセスを民主化するものであり、ispace U.S.のミッションがシスルナ環境において当社製品を活用する初の顧客となることを光栄に思います。」

● ispace technologies, U.S., inc. (https://ispace-us.com/)について

コロラド州デンバー郊外に位置する、株式会社ispace のUS法人。地球から月への輸送サービスを政府及び民間顧客に提供する米国の月開発企業。月の資源活用に着目し、月、及び地球と月の間において人類の生活圏、経済圏を構築することを目指している。ispace U.S.は米国で設計・製造・打ち上げが行われるAPEX1.0ランダー開発の中心地であると同時に、北米における事業の拠点としての役割を担う。Team Draperの一員として、アメリカ航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services, CLPS)に採択され、NASAが後援する複数の科学ペイロードを月周回軌道及び月面へ輸送する予定。ispace U.S. CEOのRonald J. Garan Jr.は元NASA宇宙飛行士であり、宇宙産業における第一人者。彼を含むispace U.S.の経営陣には、米国の数々の宇宙プログラムにおいて活躍したプロフェッショナルが集結。

● 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/jpn)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在250名以上のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続く2024年冬[ii]にミッション2の打ち上げを、2026年[iii]にミッション3、2027年に[iv]ミッション6の打ち上げを行う予定。ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。

● Rhea Space Activity, Inc. (https://www.rheaspaceactivity.com/)について

2018年に設立され、米国ワシントンD.C.に本社を置き、英国にも拠点を構える。困難な運用環境における信頼性の高い誘導制御と安全な通信技術を専門とする科学者とエンジニアによって構成されている。

 

[i]   2024年3月時点の想定

[ii]   2024年3月時点の想定

[iii]  2024年3月時点の想定

[iv]  2024年3月時点の想定

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