2026年3月25日
外交100周年を前に日・ルクセンブルク連携が加速
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は本日、ルクセンブルクを拠点とする欧州法人であるispace-EUROPE S.A.(以下ispace EUROPE)本社にて、三笠宮彬子女王殿下をお迎えしたことを発表しました。

ルクセンブルクのispace EUROPE本社にて、彬子女王殿下とメンバーの集合写真
このたびの訪問は、日本とルクセンブルクが2027年に迎える、外交関係樹立100周年に向けた節目に実施されました。両国は1927年11月24日に正式に外交関係を樹立して以来、友好的な関係を構築し、特に過去10年間においては、宇宙技術、研究、イノベーションの分野において大きな発展を遂げました。
訪問時、彬子女王殿下はispace EUROPEのメンバーと懇談され、同社が推進する先進的な月面技術開発や、国際的な月探査ミッションへの貢献について、理解を深められました。本対話を通じて日本とルクセンブルクが宇宙探査分野において技術革新や科学的進展、国際協力のための共通のコミットメントを有していることが改めて示されました。

ispace EUROPEの従業員から月面技術開発や国際的な月探査ミッションについて説明を受ける彬子女王殿下
また、彬子女王殿下一行はispace EUROPE内にある月面探査車(ローバー)の開発施設も視察されました。同施設では、ispaceが2025年に行ったミッション2で欧州初として打ち上げられたTENACIOUSローバーが開発されました。また、欧州宇宙機関(ESA)からの資金提供を受け開発が進められている、MAGPIE(The Mission for Advanced Geophysics and Polar Ice Exploration:先端地球物理学および極域氷探査ミッション)プロジェクトをはじめとする、今後のミッションに向けたローバーの開発に関する説明が行われました。
ispace EUROPEのルクセンブルクにおける活動は、両国の協力関係の深化を象徴するものです。同社は、2017年に欧州本社を設立して以来、欧州で初めて設計、製造、組み立てが行われたローバーの開発を担うとともに、ローバーの技術および商業ミッション能力の開発における重要な役割を果たしてきました。そして欧州および世界各国のパートナーと連携し、次世代の月面探査の推進に貢献しています。
ispace EUROPEには今月初旬、駐ルクセンブルク日本国大使の野村護様もご訪問されており、同社がルクセンブルクと日本のイノベーション・エコシステムをつなぐ架け橋であることも示されています。
今後とも、ルクセンブルクでの事業活動を通じて、ロボティクス技術、科学的パートナーシップ、国際連携を融合し、欧州から月面探査および拡大するシスルナ経済圏の発展の支援をする重要な担い手としての地位を確立することに寄与してまいります。
- ispace EUROPE CEO、Julien-Alexandre Lamamyのコメント
「日本の三笠宮彬子女王殿下のご訪問は、当社チームにとって大きな栄誉であり、ルクセンブルクと日本の強固で発展するパートナーシップを象徴するものです。ispace EUROPEは国際協力こそが、月面探査の前進に不可欠であるという信念のもと設立されました。両国のイノベーション・エコシステムへの貢献を誇りに思います。」
- ispace-EUROPE S.A.について
ルクセンブルクに拠点を置く欧州法人であるispace EUROPEは、月面探査車の開発に重点的に取り組んでいます。欧州初となる独自設計の月面探査車の製造および組み立てを行っています。世界トップクラスの人材が集まり、ロボット工学技術やルクセンブルクのエコシステムとの強固なつながりを持つispace EUROPEは、欧州における月面産業の創出を加速させ、拡大する法人や個人顧客のニーズに応えます。また、施設内には月面を模した月面ヤードや関連ミッションのシミュレーションを行うためのミッションコントロールルーム(管制室)を構え、月面探査車のナビゲーション技術の開発サポートも行います。
- 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2も2025年1月15日に打上げを完了した。これらはR&D(研究開発)の位置づけで、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化を目的としたミッションであり、結果、ispaceは月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。2027年iには、米国法人が主導するミッション3(正式名称:Team Draper Commercial Mission 1)の打ち上げを予定しており、ミッション1、2で得られたデータやノウハウをフィードバックした、より精度の高い月面輸送サービスの提供によって、NASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。さらに、2028年iiには、経産省SBIR補助金を活用し、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4の打ち上げを予定している。
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i 2026年3月時点の想定
ⅱ当該打上げ時期については2026年3月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年3月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。